創作は朝に行う
「私は夜型」だから、朝はムリ…
おおよそ、ものづくりをされている方の多くは夜の静かな時間に、絵を描いたり、文章を書いたりしがちだ。心落ち着いた創作ができて、集中もできて、よい時間だと感じているかと思う。だがそれは勘違い。顧問も昔は夜型で、朝は使いものにならない…と、ずっと何年も思ってきた。しかしそれだと多くの作品は生み出せない(作品は質より量、というか、量の中に質の高いものが混ざって生まれる)、生み出せていなかったことに気がついた。
脳の状態は起きてから3時間から4時間がピーク、その後、ゆるやかに下降、起床から8時間後は確実に脳が働かなくなる時間になる。
脳の活動は起きた時が一番クリア、ひらめきを必要とする創作は朝に行うが基本。
頭では理解してもなかなか出来ないのが(続かないのが)朝起きだ。その攻略はのちほどする
さて、何時に起きればいい?4時半なんてどうだろう?そう、不安しかないだろうけど……。
朝起きのメリットを知っておく
朝早く起きるのは気持ちが良い。
朝は1日の中で最も意思が強くなっている時間帯なので、タスクも効率良く進む。
朝日を浴びることで、セロトニンという幸せを感じるホルモンも分泌。夜はよく眠れる。
夏は気温も涼しく、気持ちよく創作ができる。
冬は真っ暗、太陽が出るまで3時間、ひとり静かに(深夜のように)創作に没頭。一段落したところで朝日を浴びる、なんて気持ちの良い朝だ。一日まだまだ時間はたっぷりある。
朝の空気は清々しい。朝日を体いっぱいに浴びられて心地いい。リラックスができる。アイデアは脳がクリアで、且つ、リラックスしている状態のときに出てくる。
やれることが増える。時間を有効に使える、生活のリズムがととのう、ホルモンバランスがととのう、肌がきれいになる、前向きになる、ひとり時間が確保できる、朝起きのメリットは多い。
その他、寝坊で遅刻、なんてこともなくなるのも大きなメリットだ。
朝起きてからその後、脳の状態
朝、目が覚めたら体を起こす。窓を開ける、コーヒーを淹れる。立って歩行することで血が巡り、脳が覚醒。脳はカラダが起きてから起きるというメカニズムを持っている。
一日のうちで朝が一番疲労が回復している。脳もクリアだ。この朝の時間を最も有効に使いたい。そう、タスクの実行だ。タスクには自分の夢が詰まっている。夢を見る時間から夢を叶える時間へ突入だ。
起床40分後、カフェインが効いてくる。脳は完全に目覚めている。たんたんとタスクをこなす。デスクワークが連続しないように、床のモップ掛け(一晩かけて空気中のホコリが床に着地している)でカラダを動かす。ストレッチを組み合わせるのはどうだろう?血が巡り、脳に酸素が供給される。床もピカピカ、朝の光が反射する。鳥よ!なんて気持ちの良い声でなくのか。(副交感神経の回復で五感が冴える)まるでサウナだ!いや、ここではその話はやめておこう。 ↓ 起床2時間後はテストステロンというホルモンが急激に増えるため、決断力や自分で選択する力が強くなる。
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起床3時間から4時間後は一日で最も頭の働きが良い時間をむかえ、ゆっくりと下降してゆく。
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起床6時間後は一旦眠気に襲われる、ここで仮眠をとるのもよし。
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7時間後はホルモンの一種であるアドレナリンの分泌が最高になり高揚感のある時間帯に突入する。
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起床8時間後は睡眠物質プロスタグランディンD2が脳内に充満、もう午前のようなパフォーマンスは期待できない。このあたりで重要なタスクを完了させるとよい。
人間は起床から8時間後は確実に脳が働かなくなる時間になる。
4時半起床〜12時半までが、脳を最大限効率的に使える時間ということだ。この時間帯を意識してタスクを構成する。
昼にはぐったり
4時半起床、8時間のタスク実行、タスク完了後の昼には創作に没頭するパワーがもうない。休むことに意識を向ける。
その日のやるべきタスクは完了したので、自由な時間だ。好きなことをすればよい。(タスクも好きなことだが)
打ち合わせや会議を入れるのもよい。人のパワーを利用する。
意思決定パワーがなくても、やれる作業をする。
読書、映画、友人とカフェでおしゃべりなど、受け身で楽しめる時間に割りあてるのもいい。
午後にやってはいけないこと、メールの返事を書いてすぐに送信。ネットで買い物。
メールの返事だけ書いて保存しておく。朝に確認して送信。買い物もカートに入れるだけ。そこから先に進んで注文を決定するのは朝だ。
このように、午前と午後を意識の上でも分けて考えてみる。
一日は午前と午後12時間を2セットで。
1週間は1日が7個あるのではなくて、「午前」「午後」と言うモードが異なる12時間の帯が14個あると考える。
1日単位で頭を切り替えて行動している人は多いが、行動目標を1日単位ではなく半日単位で「午前」と「午後」で完全にモードを切り替えて行する。1日を12時間× 2と捉えることで、単純に1日= 24時間と考えて過ごすよりもより、密度の濃い生活が送れる。
「午前」は創作する時間、「午後」は作り上げたものを維持管理メンテナンス、心身の休息、受け身で出来る会議や作業、創作の源となる遊びやインプットする時間に割りあてる。
やるべきタスクを終えたら、自由時間だ。一日にメリハリができたことで時間が増えたことに気づくだろう。いつも時間がない、時間が足らないと嘆いてる人の特徴は無計画ということだ。
会社が終わってからではなく、会社に行く前に。
会社勤めをしながら自分の創作をしたい。会社以外でもやりたいことがある、資格を取りたい、いずれは会社をやめて独立するために、会社ではできない知識やスキルを身につけたい、など。働きながら自分の夢を実現したい。そのような方も多いだろう。日中は会社勤めの方も朝の創作メソッドを取り入れることはできる。重要なタスクを朝に持ってくれば良い。会社から帰宅後、脳は疲労している。生産的な創作は期待できない。会社での用事をすべて終わらせて、夜の静かな時間に自分の好きなことをしてスキルを磨く、という気持ちもわかるが、脳の仕組みの中で生きる私たちには非効率だということを知っておこう。
帰宅後は翌朝に備えて早寝する。同僚に夜の飲み会に誘われても、決断のときだ。今の自分にはやりたいことがある。 仕事が終わった後、余った時間でタスクをしようとしても創作は遅々として進まなかっただろう。一日の前半に朝の創作メソッドをやる、残りの時間で仕事をする。仕事はいい加減にしてよい、というわけではないが、どちらがこれからの自分に大切な時間なのかをを見極める。
できない。
次に朝起きができる方法を紹介する。